セミモジュール型で、規格外のサウンドを作り出すシンセ
NATIVE INSTRUMENTS Absynth 5
セミモジュール型なので、機能のオンオフがし易い
豊富なプリセット
シネマティック要素を楽曲に追加する
音質
操作スピード
マニアック度
音色の加工のし易さ
オールインワンシンセを手に入れるで紹介したNATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセの内容物の紹介をしていきたいと思います。今回はソフトシンセのAbsynth 5の解説になります。
音楽に重要な要素は大きく以下の5つが必要だと僕は考えています。
- メロディー(楽器の合いの手も含む)
- コード
- ハーモニー
- リズム
- シネマティック
メロディーは、最も多くの方が認識している音楽のパーツです。
コードはメロディーに雰囲気を与えます。同じメロディーでも楽しい気分や、悲しい気分などを与えることができます。
ハーモニーは、メロディーの存在を引き立てる為の隠し味です。
リズムは、DAWの横軸、スピード調整の役割をもっていて、同じBPMでもスピード感を調節することが出来きます。
シネマティックは、楽曲を聞いたときに思い出す情景や感情を引き出す為に使用したりするスパイスのような効果を持っています。
今回ご紹介するAbsynth 5は、5番目のシネマティック要素とその他の要素を併用して役目を与えたい時に僕は使用します。
プリセットも比較的、複雑な動きをする音色が多いので別のシンセと混ぜ合わせたりして使用したりもします。
もちろん、セミモジュール型になっていますので付加されている機能を簡単にオフにも出来るので、1から自分の音色を作ることも可能です。
KOMPLETEシリーズの中でも比較的古くから開発されていたシンセで、オーディオを加工する為のエフェクターとしても使用可能です。
他のシンセと同様にブラウザ機能がしっかりしているので、初心者でも音色の選択と加工が簡単に可能だと思います。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
出会いとイメージ
当時メインで使っていたシンセサイザーはNord Lead 2だった為、音色の時間的な変化にびっくりしました。
同時に、このシンセってどうやって楽曲に取り入れるのかなという疑問がわきました。
楽曲は、一定のルールにある程度したがって物語が進行してきます。
1つの楽器が使用出来る音像の大きさは、LRのイヤフォンの中ではそこまで大きくないので、時間的な変化の大きい音色は効果音やSEとしてしか使用出来ないと思っていました。
アンビエント音楽に興味を持っていた僕としては面白いシンセだとは思っていましたが、なかなかメインで使用するようなチャンスを伺うのが難しかったイメージがあります。
プリセットが派手な状態なので、少しずつ音色をシェイプしていくと比較的楽曲に入れやすくなると思います。
大切な事は、チューニングに気を付けることです。
演奏する前には必ずチューニングしましょう!
ハードでもソフトシンセでも重要なことです。
特徴
なんといっても、音色の時間的変化がすごいと思います。
映像関係の仕事(プレゼンテーションやライブなどのシーンの切替りに使用する動画関係)では、インスピレーションの宝庫になってくれると思います。
僕はWaldorf / Blofeld Desktopも良く使用しますが、Absynth 5の方が比較的コントロールし易い印象です。
Browser
ブラウザ機能は大変使用し易いです。全てのシンセを共通の感覚で使用できるのはとても嬉しい機能だと思います。
初めのうちは、この画面で音色を選択していくと良いと思います。
Finetuning部分でプリセットの音色をある程度加工することができます。
Patch
こちらのモードで簡単に基盤のスイッチをオンオフ可能です。
どの基盤が音色にどのような影響を与えているのかがわかるので、大変便利な機能だと思います。
セミモジュール型はこの辺りのスピード感が良いですね。
Envelope
エンベロープは様々な基盤にバラバラの設定を入れられるので個別設定で細かい設定が可能です。
どんどん音色をおいこんでいけます。
LFO
モジュレーション関係も1画面で見易いです。
ソフトシンセは設定の階層が深くならないので大変便利です。
Effect
エフェクトは少し種類が少ない印象ですが、ソフトシンセはすぐに好みのエフェクトをDAWで追加出来るので問題ないかと思います。
Wave
オシレーターの波形を直接加工できるので、このシンセが∞の可能性を秘めていることになります。
アイディア次第で波形の直接的な加工も楽しめます。
僕の使用用途
楽曲にシネマティック要素を追加するとき、同時にハーモニーやリズム要素も持った音色が比較的作り易いと思っています。
例えば1番、2番と同じフレーズが入っている場合、1番では鮮明なアナログシンセサイザーで音色を作った後に2番ではAbsynth 5を使用して、少し曖昧な表現をしたりします。
1番でリスナーの脳に与えた影響は必ず2番にも残っているので、Absynth 5でフレーズが見えにくくなった分、他のパートに視線がいくようになるので、場面展開の為には重要なことかと思います。
試奏動画
少しAbsynth 5を使用している動画をアップいたしました。
雰囲気の確認に是非ご視聴ください。
まとめ
今回はAbsynth 5(NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセ達)について解説いたしました。
Absynth 5はセミモジュール型で、プリセットが豊富で楽曲にシネマティック要素を追加するのに大変便利にシンセサイザーです。
ブラウザから気に入っ音色を探し、Finetuningで加工、必要のない基盤を簡単にスイッチオフして使用していくことをオススメします。
3オシレーターからは想像できないほど、無限の可能性を秘めています。
複雑な回路を持つシンセサイザーは、Editの面を考えてもソフトシンセをオススメします。
是非、一生使える自分だけの音色を作成してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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