FMシンセの難解な仕組みを視覚化して簡単に操作可能
FM8
金属系PAD、BELL&ブラス音色大人気
イージーモードで楽々Edit
基盤同士の接続が簡単で、色々な接続をすぐに試せる
音質
操作スピード
マニアック度
音色の加工のし易さ
オールインワンシンセを手に入れるで紹介したNATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセの内容物の紹介をしていきたいと思います。今回はソフトシンセのFM8の解説になります。
YAMAHA / DX7を代表とするFMシンセサイザーは僕が今まで出会ってきたシンセサイザーの中で1番大好きな仕組みのシンセサイザーです。
金属的できらびやかなサウンドは、アナログシンセサイザーと少し違った独特の質感を持ってます。
ただ、回路の仕組みが難解でYAMAHA / DX7は数値が表示されるディスプレイがぽつんと設置されているだけです。
皆さん、FMシンセは苦手イメージを持たれている方も多いと思います。
僕もFM8に出会わなければ、こんなにFM音源に興味を持つことがなかったかもしれません。
Arturia / Synclavier VやCLAVIA / Nord Lead 4もそうですがFMと書かれているオシレーターを見る機会も多くなっているような気がします。
NATIVE INSTRUMENTSの特徴で、この音源もブラウザ機能が充実しており、音色の検索が簡単です。
また初心者にも安心のイージーモードがあるので安心して、プリセットの加工をすることが可能です。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
出会いとイメージ
僕が初めて使用したバージョンはFM7でした。
現在の透明感のある見た目ではなく、少し渋い見た目でDX7をイメージして作られたような印象がありました。
DX7よりは操作性は良い物でしたが、高度な知識を必要とするシンセであることには変わりないため、僕も初めはプリセットからの加工のみで使用している状態でした。
アナログシンセでいうオシレーターの基盤が、別の機能にも使用できるシステムが理解するのに難しく感じると思うので、日頃アナログシンセサイザーを利用している方からすると、手を出しにくい商品であることには変わりないと思います。
僕の場合はYAMAHA / reface DXを購入した頃から、視覚的に基盤の関係性をとらえることができたので、その後FM8の自由度にびっくりしている状態です。
YAMAHAの最新のDX
YAMAHA / reface DX
タッチパネル操作でEdit楽々
弾いていて飽きない鍵盤
内蔵スピーカーと電池駆動対応でいつでも、どこでも演奏可能
音質
操作スピード
マニアック度
音色の加工のし易さ
アナログシンセとは少し違ったオーロラような音色が、時間の変化をとても大切にする自分の音楽性にとても合っていると思っています。
その後に、ウェーブテーブルのシンセが流行り出しますが、コントロール性と不確定要素のバランスで考えるとFM音源の方が、楽曲にイメージを密着させる意味では使用しやすいと僕は思っています。
特徴
ブラウザの画面は他のシンセと共通なので、違和感なく使用できると思います。
FM7時代のプリセットも選択可能です。
マスターチューンや、同時発音ボイス数などを変更できる画面です。
プリセットを選択した後に、MONARK(NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセ達)のようにモノフォニックモード(1音のみ発音するモード)にしても面白いです。
チーニングを合わせる画面もこちらです!
エフェクトを追加可能な画面です。
僕はソフトシンセとマイクで録音した音声の混ぜ方(録音された空間をイメージする)の中でも解説したように、別売りの皆さんがお持ちのプラグインでエフェクトをかけることをオススメしていますが、デモ制作中のとりあえずであれば便利に使用可能だと思います。
アルペジエーターの画面です。
PADのアクセント変化や、ドラム音のステップシーケンサー、和音からアルペジオを作成したりしてくれる機能を設定する画面です。
初めのうちは、機能をオンにしてみてプリセットを選択してみるだけでも面白いと思います。
アルベジオの部分のみのプリセットなども付いていますので、どんどん取り入れていきましょう!
こちらがイージーモードになります。
初心者の方は、この画面で音色の加工をしてみると良いと思います。
気に入ったプリセットが完成したら、保存をしておいて後々シンセサイザーの知識が増えてきてから加工するで問題ないと思います。
エキスパート画面の導入です。
右側のFMマトリックスという画面で、基盤同士を接続して色々な音を加工していきます。
一度仕組みを理解すると、音色作りの楽しさが広がり気がつくと何時間も音色を作っていて、曲作りがまったく進んでいないなんてこともよくあるので気をつけてください。
モジュレーションの設定画面も見やすいです。
ソフトシンセは設定の画面がとても大きいところが良いですね。
デジタルシンセで設定の階層が深いとEditの途中で諦めてしまうことも多いので、FM8は素晴らしいソフトだと思います。
僕の使用用途
PADでの使用はもちろんのこと、ギターフレーズにかぶせるベルのような音色、同じフレーズを別々の楽器でレイヤーさせるような手法を用いるときにFM音源をよく使用します。
アナログシンセに影を敷くような場合でも活躍できると思っています。
料理でいうと出汁のような使い方をすることが多いですが、食べている間に魚の出汁から、貝の出汁に変化もできるような、本当におもしろいシンセサイザーです。
パターンの組み合わせによっては強力な電子の圧力を発生させることも可能だと思っているので、MASSIVE(NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセ達)とは少し違った攻撃的なサウンドも楽しめると思います。
これからもこのシンセを研究していきたいと思っています!
試奏動画
少しFM8を使用している動画をアップいたしました。
雰囲気の確認に是非ご視聴ください。
まとめ
今回はFM8(NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセ達)という内容で解説させていただきました。
FM8はFM音源を使用するのに、簡単操作で、視覚的にもわかりやすいインターフェイスをもっているシンセです。
もちろん上級者の方でも、複雑な回路作成を楽しむことも可能です。
色々な基盤からのフィードバックを試せることを考えると、モジュラーシンセと同様に、∞の可能性を持っていると思います。
僕にとってFM音源を持つシンセサイザーは、透き通った冬の空のようなイメージです。
KORG / opsixも発売されて、今後はFMシンセがより楽しめる時代になりそうです。
是非一度はFM8をデモしてみて欲しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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