久しぶりにPro Toolsのニュースが入ってきました。
Pro Tools | Firstが廃止され、Pro Tools Artistの発表が宅録ユーザーにとっては大きなニュースだったと思います。
今までのPro Toolsが大幅にPro Tools Studioでパワーアップしているので、Pro Tools Flex / Ultimateは大規模な映画の仕事や、ライブ収録をミックスするなどの仕事以外では必要はないと思います。
宅録ユーザーはご自身が使用したいトラック数を考えた上で、Pro Tools Artist or Pro Tools Studioの選択をしていくと良いと思います。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
それぞれのPro Toolsで僕が注目している機能の比較
宅録では映像も使用しませんし、16chよりも多くのトラックを同時に録音することはまずありませんので僕は以下の内容でご自身が使用するソフトウェアを選択して欲しいと思っています。
Pro Tools ArtistはこれまでのPro Tools | Firstとは違い通常のセッションの取扱が可能になっています。
ソフトウェアの選択で僕が注目している点を表にしてみました。
Pro Tools Artist | Pro Tools Studio | Pro Tools Flex / Ultimate | |
ライセンスの形式 | サブスクリプション | 永続 / サブスクリプション | 永続 / サブスクリプション |
オーディオ・トラック | 32 | 512 | 2048 |
Aux 入力トラック | 32 | 128 | 1024 |
インストゥルメント・トラック | 32 | 512 | 512 |
MIDIトラック | 64 | 1024 | 1024 |
オーディオ・トラックをどこくらい扱いたいかで考える
まずPro Tools Flex / Ultimateが宅録の選択肢から外れることは一目瞭然です。
512以上のオーディオ・トラックを1曲の楽曲で使用しているのであれば、その楽曲はアレンジなどの問題点を抱えていると僕は思います。
オーディオ・トラック以外の部分は最小の仕様のPro Tools Artistでもそこまで問題になることはないと思います。
オーディオ・トラックが32トラックで足りるのかどうかが選択の重要な分かれ道になっていると思います。
Pro Tools Artistのオーディオ・トラックが48トラックであれば、僕は宅録ユーザーにPro Tools Studioをオススメする理由がありませんでした。
今回AVIDがオーディオ・トラックを32トラックにしたのはとても商売上手な方法だと思います。
音楽的に必要なトラック数を知っていてあえてこの値に設定しているとしか思えないAVIDらしい選択だと僕は感じました。
なぜ僕が48トラックを意識しているかはこの記事を読んでいただければわかると思います。
ご自身がどのくらいのオーディオ・トラックを使用したいかで選択すると良いかと思います。
ライセンスの形式に注目する
Pro ToolsなどのDAWソフトはバグの塊のようなソフトという印象があります。
僕はゲームなどと比べて圧倒的この印象が大きいです。
僕は仕事で使用する時には、最新のMac OSや最新のPro Toolsを使用することは絶対にしません。
OSは必ず最低でも1世代前、Pro Toolsは複数のヴァージョンを同時に使用出来るようにしていて気に入った環境を必ずシステムの中に残しておきます。
最新のPro Toolsは別の起動ディスクに入れて使用して、テストをおこないます。
ゲームのテストサーバーのような状態です。
最新のヴァージョンでも、現在のPro Toolsは僕が指摘しているバグを修正できていない状態を続けていて(MIDIの一部の機能)バグがあることを認識しながら別の機能を追加するということをおこなっています。
これは批判ではなく、ソフトウェアがとても開発の難しい物だと思っています。
とてつもないプログラムの情報の中から、ユーザーの指摘している音楽的な機能を修正するということはとても難しいことなのだと理解しています。
使いたい機能のバグが修正されない状態のPro Toolsは使用できないので永続のライセンスを購入してアップデートはしないという選択になります。
そもそも音楽を作る為のソフトDAWに、新しい機能を必要としていないのでミキサー機能などが音質的に良い方向になるアップデート以外は期待していません。
気に入ったPro Toolsのヴァージョンを発見したタイミングで、お布施を終了出来るメリットが永続ライセンスにはあります。
僕はMIDIの編集は別のDAWを使用することでバグを回避しています。
MIDI機能の弱さがPro Toolsの大きな欠点の一つだと思っています。
このソフトは映画業界の音声ソフトという位置付けだと思いますので、仕方のないことだとも思っています。
Pro Tools | carbonを使用するのであれば、Pro Tools Studio
Pro Tools | carbonを使用したい方は、Pro Tools Artistは対応していない為、Pro Tools Studioになります。
AVIDのオーディオインターフェイスを購入する方には、専用のライセンスが用意されているようです。
まとめ
自分にあったPro Toolsの選択は、使用したいオーディオ・トラックの数とライセンスの形式で選択すると良いと思います。
宅録ユーザーであれば映像とリンクした仕事や、16トラックよりも多くの同時録音はないと思いますので、Pro Tools ArtistもしくはPro Tools Studioの選択になると思います。
将来商業スタジオや、エンジニアさんとのデータ共有の利便性を重視される方であれば宅録のDAWにPro Toolsを導入することは良いことだとは思います。
チームのデータのやりとりが速くて効率的なことは、最近のコラボレーション作業の中でとても重要な部分になります。
しかし、Pro ToolsがMIDI機能がとても弱いDAWということを僕は正直に言わざるおえません。
このようなニュースが出るたびに、ソフトをチェックしていますが現在もまだバグは修正できない状態が続いています。
それでもオーディオ編集の機能は大好きなDAWなので、新しいPro Toolsも環境を準備してチェックしてみたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント