今回はMix師が楽曲をミックスするときに考えておくべきことを解説していきたいと思います。
楽曲は以下のような要素の集合体で構成されます。
- メロディー
- ハーモニー
- コード
- ビート
それぞれのパーツによってミックスの考え方が変わっていきます。
最終的にリスナーに製作者の意図をバランスよく伝えられるようなミックスが良いミックスだと僕は考えています。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
メロディー
今回は歌詞がついている楽曲を前提に解説します。
歌詞がついていると言う事は、言葉の意味を相手に伝えたいと言う意思があります。
歌詞カードを見ずに音声を聞いている時でも、伝えたい言葉の内容をリスナーに把握できるような状態にする必要があります。
言葉の意味がわからないような聞き取りにくい状態ではいけないと思います。
歌詞の意味に沿ったようなエフェクトを使用するのも良いでしょう。
ボーカルがお休みしている時は、別の楽器が変わりになっていかも確認しておきましょう。
リスナーが聞く物がない時間はあまり効果的なミックスではないと思います。
僕の場合は、歌を邪魔するようなオケはあまり必要ではないと基本的に考えています。
空間をうまく利用してメロディーが最前列に配置できるようなミックスを心がけています。
ハーモニー
メロディーを引き立て、楽曲の気分転換にも使用ができます。
大きな音量で曲に入れ込めばアクセントとして使用できますし、小さな音量で入れるとエフェクティブな効果を生み出すことが可能です。
メロディーがセンターに配置されることが多いので、ハーモニーはLRにふられることが多いです。
オケを仕上げていく流れでハーモニーを追加する際に、どのくらいのパンニングで配置するかによってミックスのし易さも変わってきます。
ハーモニーはいつも同じ定位から出力しているのであれば、そのルールを少し疑ってみてください。
オケとの関係が楽にミックスできる定位が存在するはずです!
コード
いろいろなトラックでコード感を表現していると思います。
その時に考える事は、アコースティックギターやピアノで弾いたコード感のように響いているかどうかです。
これはアレンジャー的な感覚が必要になってきます。
少し難しいと思う方は、何かの楽器を加えたときに濁っていると思うような感覚を少しずつ理解していく必要があります。
たくさん存在するトラックを1つずつミュートして行って、景色が変わった状態を確認していきます。
その中で感じたことを修正していけば思ったようなミックスに近づいていくと思います。
コードはメロディーに景色を付け加える行為なので、景色を表現する力が弾き語りよりも負けている状態であれば素晴らしいミックスとは言えないと考えます。
ビート
ループやドラムなどのリズム楽器が大量に入っている楽曲が多いと思いますが、基本的な考え方は行くメロディーに対する手拍子の仕方と考えてミックスしていくといいと思います。
楽曲を聞いたときにどのように手拍子を入れていくか。
そんな感覚でメロディーに対するアクセントを感じてください。
Mix師のところにデータが届いたときには、思ったようなビート感が出ていない場合もあると思います。
それをリスナーが乗れるようなビートを引き出していくという考えでミックスしていくと良いでしょう。
もしドラムが、メロディーを支えるビート感を持っていない状態であれば、他の楽器でそれを補うことができないかなどを考えます。
打楽器だから、ビートを支えているはずだと言う考えではなかなか難しい場面もあると思います。
ビートは楽曲を派手にしてしまうものなので、ときにはリズムパートをミュートした状態でミックスを確認することも必要です。
ビートをミュートすると、メロディーとハーモニー、コード感を簡単に確認することが可能です。
リズムで最近よく使用される、爆発音やリバースシンバルはその部分を派手にすることが可能ですが、その他の部分が地味になってしまいます。
何事もバランスが重要だと考えます!
まとめ
今回はMix師が楽曲をミックスするときに考えておくべきことを解説しました。
- メロディー
- ハーモニー
- コード
- ビート
この4つのパーツを別々の考え方で合体させていく必要があります。
いくつもの分かれ道を進んでいき、修正を繰り返していけば必ず納得のいくミックスにたどり着けると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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