今回は、ミックスの作業を別の方に頼む場合に、歌い手さんが注意しておくと良い録音レベルについて解説したいと思います。
とても簡単なことですが、録音レベルを失敗すると最悪やり直しになってしまうので慎重に設定したいところです。
録音のレベルはあまり気にしてなくて、赤いランプがたまについたりしているけど何か問題あるのかな?
トラックの赤いランプはレッドゾーンと言って、デジタルの世界では基本的にやってはいけないこととされています。
バリバリという音がして、後からこのノイズはとることが出来ません。
最初のうちはレッドゾーンだけは絶対にさけておきましょう。
レッドゾーンをさけることは絶対に大切なことですが、適正な録音レベルについて解説していきたいと思います。
歌の録音は、一瞬の出来事をパッケージするとても神聖な作業です。
歌を録音する時Mix師が気にすることは様々ありますが、歌い手さんがお一人で録音する時の基本となることなので、普段録音レベルを意識していない方は復習の意味もかねて確認しておきましょう。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
DAW(録音ソフト)のトラックについているメーターの種類
録音ソフトのトラックにはレベルメーターがついています。
音声の信号が入ってくるとメーターが上がっていく状態を視覚的に確認することが出来ます。
メーターの種類によって、動きなどが違います。
主に2種類のメーターのどちらかがついていることが多いのでそれぞれのメーターについて説明していきます。
ピークメーター
Protoolsではトラックの種類によってメーターの設定を変更することが出来ます。
トラックのメーターも、マスターのメーターもピークメーターに設定した状態です。
ピークメーターは、一番上にレベルが到達するとレッドゾーンです。そのような状態にならないように気をつける必要があります。
歌の録音では、音の大小がとても幅があるのでピークメーターを録音で使用する場合は、無理にレベルを入れようとはせず、メーターの真ん中くらいを狙う程度でも問題ありません。
そこから先のレベル調節はMix師の皆さんが調整してもらえます。
アナログのコンプレッサーを持っている方は、大小の幅を小さくしてより高い値で録音することも可能です。
歌録音に使用するオススメのコンプレッサーはこちらの記事を参考にしてください。
コンプレッサーを使用すると、比較的レベルのコントロールは簡単になりますが、かけすぎると後でMix師さんが調整しにくくなりますので使い方は注意が必要です。
VUメーター
トラックがVUメーターで、マスタートラックがピークメーターの状態です。
VUメーターが振り切れてしまった状態でも、ピークメーターにはまだ余裕がある状態なのが分かりますでしょうか?
VUメーターは人間の耳に似ていると言われています。
メーターのふれ方を見ていると、パワーのある部分で大きくなっているのがわかります。
また音のスピードも確認することが出来ます。
VUメーターで7割ぐらいの値で録音しておけば、歌録音でまず問題になることはないでしょう。
アナログのミキサーが無いスタジオでもVUメーターが単品で置いてあるのは、トラックの適正レベルを瞬時に視覚的にとらえることができる為です。
エンジニアさんの中には、VUメーターがない場所では仕事をしない方がいるほど録音にとって重要な機材です。
最近ではDAWの中でもバータイプのVUメーターが表示できるようになってきています。
各トラックの録音では大変便利なので、変更できる時はこのメーターを使うと良いと思います。
ハードウェアのVUメーターに興味がある方はこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
メーターは録音する素材が適正なレベルで録音されているかどうかを確認する為にとても大切な物です。
メーターには色々な種類があるので、それぞれの特色を意識して使用する必要があります。
絶対にやってはいけないことは、ピークメーターでレッドゾーンに信号を入れることです。
歌の録音でこれをやると、やり直しになってしまいます。
可能であれば、VUメーターを使用して、7割くらいのレベルで録音をしておきましょう。
VUメーターを使用していると音の持つパワーを感覚的にとらえることも可能になると思います。
面白いメーターなので、是非使用してみてください。
メーターの使い方に慣れてきたら、是非こちらの記事も参考にしてみてください。
歌を録音する際のヒントになればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント