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Appleから、M6とM5 Proを搭載した新しいMac miniが発表されました。
僕は以前から、音楽制作用のデスクトップとしてMac miniに注目しています。
価格と性能のバランスが良く、ディスプレイやキーボードを自由に選べるので、自宅やスタジオに固定して使用するコンピューターとしてとても優秀です。
現在、ノートではM2 MacBook Airのメモリ16GBモデルを使用しています。
Pro Toolsで扱うセッションは48kHz、48トラック程度が中心です。ソフト音源はフリーズやコミットを多用しているため作業自体は可能ですが、Ozoneなど負荷の高いプラグインを使用すると、最近は少し大変に感じるようになってきました。
今回の新型Mac miniは、M2 MacBook Airからの更新先としても気になる製品です。
以前の新型 Mac mini / MacBook Pro 音楽制作用として考えるでも同じように書きましたが、選び方の考え方そのものは今回も変わっていません。
この記事は、Pro Toolsで歌ってみたのMixや楽曲制作をしている方に向けた内容になっています。
先に結論をお伝えすると、48kHz・48トラック程度の音楽制作であれば、M6搭載Mac miniで十分に足ります。
しかし、仕事用としてすぐに導入できるかは別の問題です。
新型Mac miniにはmacOS 27が搭載されます。Pro Toolsだけでなく、プラグイン、iLok、オーディオインターフェイスなど、制作環境全体が新しいMacとmacOSへ対応するまで待つ必要があります。

新型のMac miniが出たね。
今のMacもまだ動いているんだけど、こういうときって買い替えたほうがいいのかな。。。

性能の話と、仕事で使えるかどうかの話は、分けて考えたほうがいいと思います。今回はそこを整理してみますね。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
新型Mac miniの仕様を確認

予約は2026年8月25日に開始され、発売は9月22日です。
搭載OSはmacOS 27(Golden Gate)になります。ここは後ほど詳しく書きますが、今回の判断で一番重要な部分です。
音楽制作に関係する部分を中心に、M6とM5 Proを比較します。
| M6 | M5 Pro | |
|---|---|---|
| CPU | 12コア | 15コア(上位構成で18コア) |
| GPU | 12コア | 16コア(上位構成で20コア) |
| メモリ | 16GBまたは24GB、最大32GB | 24GB、最大64GB |
| メモリ帯域幅 | 最大170GB/s | 307GB/s |
| 内蔵ストレージ | 256GBから、最大2TB | 512GBから、最大8TB |
| 背面ポート | Thunderbolt 4×3 | Thunderbolt 5×3 |
| Ethernet | 2.5Gb、10Gbへ変更可能 | 2.5Gb、10Gbへ変更可能 |
| 価格 | 149,800円から | 299,800円から |
このほか、両モデルとも前面にUSB-Cポートが2つとヘッドフォンジャック、背面にHDMIを搭載しています。Wi-Fi 7とBluetooth 6に対応し、外部ディスプレイは最大3台まで接続できます。
M6とM5 Proでは、最低価格に15万円の差があります。
ひとつ注意したいのは、299,800円のM5 Proモデルは15コアCPU・16コアGPUだという点です。18コアCPU・20コアGPUは追加費用のかかる上位構成なので、表の「最大」の数字がそのまま最低価格で手に入るわけではありません。
M5 ProはCPU、GPU、メモリ、Thunderboltのすべてで上位の仕様ですが、音楽制作だけを目的にする場合、この差をすべて活用できる方はそれほど多くないと思います。
AppleはM5 Pro搭載モデルの使用例として、Pro ToolsでAuto-Align Post 2のような高度なプラグインを扱う場面を紹介しています。
Auto-Align Post 2は、Sound Radixのプラグインです。音楽制作でいうと、スネアのトップとボトムや、ギターアンプに立てた複数のマイクの位相を合わせる作業に近いものだと考えてください。
ただしこちらは映像のセリフ編集用です。動き回る俳優のブームマイクとピンマイクは、距離が変わり続けるので位相のズレも変化していきます。それを時間の経過に合わせて自動で補正してくれるプラグインです。
つまり、Appleが挙げたのは映像の現場向けの例で、音楽のミックスでどれだけプラグインを立ち上げられるかの目安にはなりません。
音楽制作では、GPUの性能が上がったからといって、プラグインを同じ割合で多く動かせるとは限りません。
48kHz・48トラックならM6で十分だと思う
僕が普段扱っているのは、48kHzで48トラック程度のPro Toolsセッションです。

先ほど書いたとおり、現在のM2 MacBook Air 16GBでも、フリーズやコミットを使えば作業を進められています。
新型MacBook Air(M2、2022)を音楽制作用として考えるで、購入時に考えたことを詳しく書いています。
もちろん、Ozoneなど負荷の高いプラグインを使用したり、多くの処理をリアルタイムで動かしたりすると、余裕が少なくなってきます。
それでも、フリーズやコミットを適切に使う作業方法であれば、M6搭載Mac miniには十分な処理能力があります。
僕は音楽制作のために、常に一番高いスペックを買う必要はないと考えています。
DAWには、コンピューターの負荷を減らすための機能が用意されています。
少し時間をかけてフリーズやコミットを行うことで、大きな価格差を抑えられるのであれば、M6のほうがコストパフォーマンスは高いです。
メモリは32GB、ストレージは外付けに逃がす
M6を音楽制作用として購入する場合、メモリは32GBを選択したいです。
現在の16GBでも作業はできていますが、Pro Tools、Ozone、ソフト音源などを同時に使用すると、余裕が少なくなってきました。
新しく購入したMacを数年間使用することを考えると、16GBでは少し不安があります。
内蔵ストレージについては、僕は無理に大きくしなくていいと考えています。

M6モデルの内蔵ストレージは最大2TBです。M5 Proなら最大8TBまで選べますが、内蔵SSDの増設は価格が高く、あとから交換もできません。
セッションデータや大容量のソフト音源ライブラリーは、外付けのSSDやRAIDのHDDに置くほうが現実的です。

外付けなら、容量が足りなくなったときに買い足せます。Macを買い替えても、そのまま次の環境へ持っていけます。バックアップの世代管理もしやすくなります。
内蔵は起動ディスクとアプリケーション、作業中のセッション用と考えて1TB程度を選び、残りは外付けで組む。
このほうが、同じ予算をメモリやオーディオインターフェイスに回せます。
購入後にメモリを交換できないMac miniでは、内蔵ストレージよりメモリのほうにお金をかけたいところです。

内蔵SSDを大きくするより、メモリを32GBにして外付けで足すほうが、あとで後悔しないと思います。
作業用SSDとバックアップ用RAIDケースも用意したい
Mac miniの内蔵ストレージだけですべてのデータを管理するのは、あまりオススメできません。
僕は、作業中のPro Toolsセッションを高速な外付けSSDに保存し、作業が完了したデータをRAIDへ移して保管する方法が良いと思います。
作業用SSD|OWC Envoy Pro FX 2TB
作業用SSDとしては、Thunderbolt 3とUSBの両方に対応した「OWC Envoy Pro FX 2TB」が候補になります。
ファンを搭載していないため動作音は0dBで、録音環境でも使いやすい製品です。48kHz・48トラック程度のPro Toolsセッションであれば、十分すぎる転送性能があります。
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保管用RAIDケース|TERRAMASTER D5-310
長期保存用には、5台のHDDを搭載できる「TERRAMASTER D5-310」が候補になります。
USB Type-C接続に対応した外付けHDDケースで、RAID 0・1・5・10とシングルモードを本体側のハードウェアで構成できます。
僕なら、容量と安全性のバランスを考えてRAID 5で運用します。HDDが1台故障してもデータを維持でき、必要な容量に合わせてHDDを選べるのが完成品の外付けHDDにはない魅力です。
ただし、D5-310はHDDが付属していないケースです。使用するには、NAS向けHDDなどを別途用意する必要があります。
転送速度は最大220MB/s程度なので、制作中のPro Toolsセッションやソフト音源はOWC Envoy Pro FXへ保存し、制作が終わったセッションの保管先としてD5-310を使うのがよいでしょう。
RAIDを使うときの注意点
RAIDは完全なバックアップではありません。
誤って削除したデータや破損したファイルもRAIDへ反映されます。大切なデータは、RAIDとは別のドライブやクラウドにも保存しておきたいです。
複数のHDDと冷却ファンの動作音が録音に入る可能性もあります。録音中は電源を切るか、マイクから離れた場所へ設置すると良いと思います。
M5 Proを選ぶべき人

M5 Proが必要になるのは、次のような方です。
- 48トラックを大きく超えるセッションを頻繁に扱う
- 96kHzなど、高いサンプルレートで作業する
- Ozoneなど重いプラグインを多数リアルタイムで使用する
- 大容量のソフト音源を多く立ち上げる
- フリーズやコミットをなるべく使わずに作業したい
- 映像やイマーシブオーディオの制作も行う
- Thunderbolt接続の機器を多数使用する
M5 Proの価格はM6の約2倍です。
この価格差で得られるもののうち、音楽制作で効いてくるのはコア数よりメモリまわりだと思います。
メモリは最大64GBまで選べて、帯域幅もM6の最大170GB/sに対して307GB/sです。大容量のソフト音源を大量に立ち上げて、ディスクから読み込みながら鳴らすような使い方では、この差が効いてきます。
仕事の効率を優先し、フリーズやコミットの待ち時間を減らしたい方にとっては、価格差に見合う価値があります。
一方、歌ってみたのMixや一般的な宅録、48kHzを中心とした楽曲制作では、オーバースペックです。
Thunderbolt 5は音楽制作に必要なのか
M5 ProモデルにはThunderbolt 5、M6モデルにはThunderbolt 4が搭載されています。

新しい規格は魅力的ですが、一般的なオーディオインターフェイスを接続するだけであれば、Thunderbolt 4で十分です。
先ほど書いたように外付けストレージを中心にする場合でも、オーディオのセッションデータを読み書きする程度なら、Thunderbolt 4の帯域で困る場面はほとんどありません。
Thunderbolt 5のメリットが大きくなるのは、非常に高速な外付けSSD、大きな映像データ、複数の高解像度ディスプレイなどを扱う場合です。
音楽制作では、規格の新しさだけでなく、使用中のオーディオインターフェイスやドッキングステーションが安定して動作することのほうが重要です。
現時点の対応状況を確認する
ここからが、今回の記事で一番お伝えしたい部分です。
冒頭に書いたとおり、新型Mac miniにはmacOS 27(Golden Gate)が搭載されます。
Macは、発売時に搭載されているmacOSより古いバージョンでは起動できません。
つまり新型Mac miniを買うということは、macOS 27で仕事をするということです。
判断の基準は「Macが速いかどうか」ではなく、「macOS 27に各社が対応しているかどうか」になります。

Pro Tools
Avidは、Pro Tools 2026.4.1でApple M5シリーズを検証済みとしています。
ただし、M5 ProとM5 Maxについては、性能を十分に引き出すための調整を継続していると説明しています。
そして重要なのは、検証済みのmacOSがSonoma 14.8.x、Sequoia 15.7.x、Tahoe 26.3.xまでだという点です。
検証済みのチップもM5までです。
macOS 27もM6も、現時点では検証の範囲に入っていません。
Studio One(現在はFender Studio Pro)
Studio Oneを使用されている方も多いと思いますので、こちらも確認しました。
まず大きな変更として、2026年1月にPreSonusのStudio One Proは、Fender Studio Proへブランドが変更されました。現在の最新版はFender Studio Pro 8です。
PreSonusの互換性情報では、macOS 26(Tahoe)に対応するバージョンとしてStudio One Pro 7.2.2が、macOS 15(Sequoia)にはStudio One Pro 7.0.0とStudio One 6.6.3が掲載されています。
Appleシリコンについては、M1からM4までが記載されています。M5やM6の記載はありません。
そしてPro Toolsと同じく、macOS 27についての記載はまだありません。
なお同じページでは、サードパーティ製のプラグインについては各開発元の情報を確認するようにと案内されています。DAW本体が動いても、プラグインは別問題という点はPro Toolsと変わりません。
Ozoneなどのプラグイン
Pro Toolsが起動しても、それだけで仕事ができるわけではありません。
僕の場合、負荷の高いプラグインとしてOzoneを使用しています。
iZotopeの互換性ページでは、Ozone 12の対応OSとしてVentura、Sonoma、Sequoia、そしてTahoe(macOS 26)が掲載されています。Tahoeについては12.0.2以降が必要です。
macOS 27はまだ掲載されていません。
Waves
Wavesのプラグインを使用されている方も多いと思います。
Wavesのシステム要件では、macOS 26(Tahoe)に対応しているのはV16とV17です。V15はSequoiaまで、V14はSonomaまでの記載になっています。
つまり、V15以前を使い続けている方は、新しいMacへ移った時点でアップグレードが必要になる可能性が高いです。ここはOzoneよりも影響が大きいかもしれません。
Appleシリコンについては「Mシリーズのプロセッサのみを公式にサポート」と書かれているだけで、チップごとの記載はありません。なおV14以降であれば、AAXを含めてネイティブで動作します。
そしてWavesも、macOS 27についての記載はまだありません。
iLokとその他の機材
多くのプラグインのライセンス管理に使用するiLok License Managerは、macOS 10.14以降のIntel/Apple Siliconに対応しています。
ただし、ベータ版OSでの互換性は保証していないと明記されています。
確認する必要があるのは、主に次の項目です。
- Pro ToolsやStudio Oneなど、使用しているDAW
- WavesやOzoneなど、主要なプラグイン
- iLok License Manager
- オーディオインターフェイスのドライバー
- MIDI機器やコントロールサーフェス
- 外付けストレージとRAIDケース
- バックアップソフト
ひとつでも仕事に必要なソフトや機材が動かなければ、新しいMacへ完全に移行できません。

新しい機材が出ると、やっぱり発売日に買いたくなっちゃうんだよね。
発売日に買うのはダメなのかな。。。
発売直後に購入するべきか
趣味用やサブマシンとして使用する方、Logic Proを中心に使用する方であれば、9月22日の発売直後から試してみても面白いと思います。
しかし、Pro Toolsを使用する仕事用のメインマシンとしては、各メーカーの正式な対応を待つほうが安全です。
ハードウェアの性能不足よりも、OSやソフトウェアの互換性のほうが大きな問題になります。
M1チップが発表されたときもそうでしたが、新しいMacが発売されるたびに繰り返されることで、音楽制作ではコンピューター単体ではなく、制作システム全体で考える必要があります。
2020年11月、Mac M1チップモデル発表(DAW用として考える)でも同じことを書いていました。
現在のMacで作業を続けられるのであれば、焦って入れ替える必要はありません。
結局、M6とM5 Proのどちらを選ぶか
僕なりの結論を整理します。
M6を選ぶ方
48kHz・48トラック程度のセッションが中心で、フリーズやコミットを使いながら作業する方。歌ってみたのMix、宅録、一般的な楽曲制作。この場合はメモリ32GB、内蔵ストレージ1TB程度に、外付けのSSDやRAIDのHDDを組み合わせる構成が良いと思います。
M5 Proを選ぶ方
96kHzや大規模セッションを扱う方、重いプラグインをリアルタイムで多数使う方、大容量のソフト音源を大量に立ち上げる方。フリーズやコミットの待ち時間そのものを減らしたい方。
どちらの場合も
Pro Tools、プラグイン、iLok、オーディオインターフェイスの対応が揃うまで、仕事用のメインマシンとしての導入は待つ。

性能は十分そうです。あとは各社の対応待ちですね。

まとめ
Appleから、M6とM5 Proを搭載した新しいMac miniが発表されました。予約開始は8月25日、発売は9月22日です。
48kHz・48トラック程度のPro Toolsセッションで、フリーズやコミットを活用するのであれば、M6搭載モデルで十分に足ります。
M6を購入する場合は、メモリ32GBを選びたいです。内蔵ストレージは1TB程度にして、セッションデータや大容量のソフト音源は外付けのSSDやRAIDのHDDに置くほうが、あとから融通が利きます。
M5 Proは、重いプラグインを多数リアルタイムで使用する方、大規模なセッションや高いサンプルレートを扱う方に向いています。
しかし、現時点で一番重要なのはM6とM5 Proの性能差ではありません。
新型Mac miniにはmacOS 27が搭載されます。Pro Toolsの検証済みOSはTahoeまで、検証済みチップはM5までです。Studio One、Waves、Ozoneのいずれも、対応OSにmacOS 27はまだ掲載されていません。
僕は、各メーカーから正式な対応情報が出るまで、仕事用としての導入は待ちたいと思います。
性能は十分です。
あとは、安心して仕事に使える環境が整うのを待つだけです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!






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