宅録を日々楽しんでいる方は、いろいろな音楽機材関係のニュースにも日頃からたくさんふれていると思います。
僕も含めたくさんの方が機材関係の発言をSNSなどでもしていると思います。
先日宅録をされている方からこのような質問を受けました。
僕が日々使用している機材は比較的安価な機材なのですが、もう少し高級な機材を手に入れないと自分が思っているような音楽を表現することはできないのでしょうか?
宅録をされている方にとってこの質問は、永遠のテーマのように感じます。
僕自身も音楽を仕事にする前には、同じ悩みを抱えお金を貯めては高級な機材を歌いながら研究を続けてきました。
この質問をする人の状態を説明すると、自分が今どこにいるのかを把握できていないと言う状況だと思っています。
この記事の中でも解説したようにまずは自分の音楽と、配信されている音楽の違いを自分の耳で感じることが重要です。
大袈裟にいうと、最終段のマスターセクションにディストーションのプラグインをさした状態で各楽器の音声を確認する事はとても難しいです。
自分が信頼できるモニター環境を作ると言う事は、とても大切なことだと思います。
その時僕が彼にアドバイスした事は
まずは信頼できるモニター環境を作ること、それはスピーカーとヘッドホンの両方存在していないといけない。
そこから先は持っていないものを優先する。
例えばギターを持っていないのにギターの音は入れられない。
このような考え方をして作品作りの幅を広げることに重視すると良いと思います。
このような内容でした。
こちらの記事でもふれたように、最新のDAWニュースを見たままに購入を進めていくと重複した機能を購入してしまい結果的にあまり使用しないプラグインが多いことに気がつくと思います。
僕がこのブログでオススメしている商品は、一定の概念に基づきなるべく機能がかぶらないように考えています。
自分のモチベーションを上げるためと、割り切って購入をしている人であれば特に問題はないと思いますが、初心者のうちはできることを増やしていく方が重要だと思います。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
お金のかからない環境のグレードアップ方法
DAW にはビットレートとサンプリングレートと言う考え方があります。
音声をアナログからデジタルに変換する際に
- 縦軸の細かさをビットレート
- 横軸の細かさをサンプリングレート
で設定しています。
CDで採用されていた値は16bit44.1kHzでした。
配信サービスでは、これよりも少し劣化した状態で基本的に配信されています。
この設定を32bit48kHzにして録音してみる。
今まで使用してきたDAWの機能がいろいろ向上していると感じると思います。
演奏の細かいニュアンスや、低音や高音の録音のしやすさなど恩恵は様々です。
高性能なPCを使用している方であれば、32bit96kHzも試してみると良いと思います。
ハイレゾ商品の発売が標準化している現代では、基本的にこのフォーマットを使用してレコーディングをしている方が多いと思います。
オーディオインターフェイスは値段をチャンネル数で割って考える
オーディオインターフェイスはたくさんの種類があって、皆さんが悩まれる商品の1つだと思います。
考え方としては、同時に録音できるチャンネル数で値段を割り算して考えましょう。
1チャンネルの基盤の値段が大体出てくると思います。
一見高級そうな値段のインターフェイスも、チャンネル数で割ってみるとそこまで高い機材ではないこともあると思います。
ここから先はやりたいことが何なのかを明確にしていくと選びやすくなってきます。
- ギターアンプが内蔵されているもの
- ボーカルだけを録音する簡易的なもの
- ドラムを録音する多チャンネルのもの
現在自分がやりたいと思っていることを中心に考えていくといいと思います。
歌用のコンデンサーマイクは試してから購入する
多くの皆さんが20,000円から50,000円位のコンデンサーマイクを使用していることが多いです。
機材のニュースで新製品マイクがたくさん出回っていると思います。
これらは確かに素晴らしい機材も多いですが、重要な点が説明されていないと僕は思っています。
通常レコーディングエンジニアは、はじめての方の歌を録音する際NEUMANN U87を候補に入れます。
これはその方の声の質感を確認するためであり、今後のマイク選びの参考にするためでもあります。
低音が少ない歌い手の方に、低音が少ないマイクを選べばマッチングが悪いと言うことになります。
最新の高級なマイクだから全ての方にあうと言うものではありません。
購入する前には必ずお店などで試し聞きさせてもらうか、そのマイクを所有しているレコーディングスタジオで使用してからにしましょう。
もしくはNEUMANN U87で録音したボーカルをAntares Audio Technologies / MIC MODなどを使用して、試してみたいマイクの音色を想像することも重要だと思います。
お持ちのマイクが歴代のマイクの音に変わる!?
Antares Audio Technologies / MIC MOD
自分の使用しているマイクを別のマイク特設に寄せることができます!
チューブのサチュレーション具合をコントロール可能
近接効果の変更をシュミレート可能
音質
操作スピード
マニアック度
痒いところに手が届く
またマイクはヘッドアンプとの相性でも変化する機材ですのでとても奥が深いです。
大体同じ年代に開発されたマイクとヘッドアンプの組み合わせを選択すると良いと思います。
開発する方がその時代で1番流行っているマイクでヘッドアンプを開発し、その逆も同じ理由です。
自分のモチベーションアップのためであれば買って良いと思う
最近のソフトウェアの技術の向上はとても進化してきていると思います。
その中でソフトウェア以外の、音響機器を購入する理由の1つが単純にテンションが上がると言うことだと思います。
音楽は誰かの感情を変化させるものだと僕は捉えています。
製作者の感情がどこかのベクトルに向かって進むと言う事は、リスナーにとってもとても重要なことだと考えます。
アーティストは日々いろいろな情勢や、多種多様の精神状態の中、作品を生み出す苦しみを味わい続けます。
発明のきっかけになるような、機材の購入であれば特に問題はないと感じています。
これを買ったから自分の音楽が良くなると言うような考えは過度に思うべきではないですか、盲信しない程度であればでも良い事かと思います。
音楽とは思い込みのようなもの
まとめ
日々の音楽機材ニュースにさらされる皆さんにとって、少し立ち止まって現在の自分の宅録環境を考えるきっかけになればと思います。
ギターがなければ、ギターの音は出せないというような感覚で平均的に機材を揃えていくことは決して悪いことではないと考えます。
無料のDAWや安価な機材から発明される音楽も多く存在し、重要なのは本人がきちんとしたリスニング環境を持っているかだと思います。
音楽を生み出し続けるためのテンションアップに機材の購入を利用するのも良いとは思いますが、ご利用は計画的にということかと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント