もう付き合いは10年以上です
BATTERY 4
ワンショットソフトサンプラーの王様
リアルドラムサウンドから電子音まで対応
他の会社のフォーマットのサンプルCDを読み込める
音質
操作スピード
マニアック度
過去のヴァージョンとの互換性
オールインワンシンセを手に入れるで紹介したNATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセの内容物の紹介をしていきたいと思います。今回はリズム系のワンショットサンプラーのBATTERY 4の解説になります。
ワンショットサンプラーは、主にリズム楽器のサンプルをMIDIで鳴らす為に使用されるソフトシンセです。
オーディオで直接DAWにサンプルを貼る方法だと、後から細かい修正ができません。
タイミング、音量はMIDIで変更していき、音源の差し替えや音色の加工などを振り分けることによって、効率的な作業が可能になります。
BATTERY 4は過去に発売されていたハードウェアリズムボックスのサンプルなども収録されているので、プリセットを利用するだけでも価値が十分にあります。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
出会いとイメージ
僕が始めに購入したソフトシンセです。これを使う前はYAMAHAのRY8というドラムマシンを使っていました。
YAMAHA RY8
当時BATTERYとセットで購入したStudio Drumsというサンプルライブラリーは現在も僕の重要なドラムサンプルとなっています。
パッドが前面に配置されているインターフェイスなので、あまり知識のなかった僕でも違和感なく操作することができました。
現在流行っているドラム音源はXLN Audio Addictive Drumsと思いますが、1台で電子ドラムからリアルなドラムサウンドをならしたい方にはドラム音源よりもBATTERY 4を僕はお勧めしています。
ドラム音源の定番
XLN Audio / Addictive Drums 2
ドラムメーカーの音の違いを知っている方はあつかいやすい
パターンフレーズをDAWに簡単に取り込み修正可能
マルチ出力やエフェクトが豊富
音質
操作スピード
マニアック度
痒いところに手が届く
特徴
ほとんどの会社のサンプルライブラリーを読み込むことができるので、中古で出回っている音圧の薄めのライブラリーを今でも使用することができます。
音圧が薄めのライブラリーは、音のエッジが少なく、音楽のジャンルによってはとてもなじみの良いサウンドになってくれます。
プレイバックサンプラーなので、プリセットキットの1部に自分の気に入っているバスドラムだけ追加したりキット全体を丸ごと作ることも可能です。
1つのセルの中にレイヤーを作ってMIDIのベロシティーに対して、大中小と別々のサンプルをアサインすることが可能です。
バッテリーはワンショットサンプルなので、取り込んだサンプルの様々な加工が可能になっています。
サンプルの再生箇所の変更や連続的なピッチの上昇下降。
音が徐々に大きくなって徐々に小さくなっていく加工など実音に対する加工が様々できます。
また各サンプルに個別のエフェクトをかけられますし、もちろんセンドでリバーブやディレイも追加可能です。
サンプルをコピーして、スネアにリバーブをかけた物と、かけていない物の2つをキットの中に保存したりすることも可能です。
モジュレーション機能は時間軸を利用したトリッキーなワンショットサンプル簡単に作成可能です。
サンプルのセルの数もたくさん増やすことができるので、お気に入りのワンショットトラックを集めた、巨大な自分専用のプリセットを作成しておくと作曲のスピードも格段にスピードアップすると思います。
またMixになったときでもマルチアウト出力が可能なため最後までBATTERYを立ち上げたままMixを進めることができます。
例えばもう少しバスドラムの低音を出しておけばよかった、スネアの距離感をもう少し奥まらせておけばよかったなど。
他のエフェクターでも調整は可能ですが、実音を調整した方がより濁りのない音像を作ることができるので便利です。
これはNATIVE INSTRUMENTSほとんどの製品に言えることですがプリセットを検索するときのブラウザが大変使いやすいです。ドラムやパーカッションなどのジャンルで選択したりできるので、目的のジャンルのサンプルに素早くたどり着くことができます。
ローランドの有名なリズムボックスは収録されているので、それだけでも充分価値があると思います。
僕の使用用途
僕は1つのサンプルをすべての鍵盤に配置して音階をつけるような作業は、KONTAKT 6(NATIVE INSTRUMENTS KOMPLETE 13に含まれるシンセ達)で紹介したKONTAKTを使いますが、その他のワンショットサンプルの作業はBATTERYを僕は使います。
サンプラーの重要要素はビットクラッシュ(ビットレートやサンプリングレートを下げて、ディストーションのように聴かせる)機能だと思っていますが、NATIVE INSTRUMENTSのビットクラッシュはエフェクトでもよく使う機能でサンプルが破壊されていく感じが気に入ってます。
エフェクトではCRUSH PACK DIRTというパックで販売されています。
ver1から使用していますが、今まで作ってきたライブラリーは、現在も読み込めるというところも素晴らしいと感じます。Akai Professional, L.P.のサンプラーから移行した人の中にはサンプルの再生箇所指定などで違和感を持つ人がいますが、以前に使用してない人であれば違和感はないと思います。
少しマニアックな設定部分ですがHumanoids機能が付いていて、正確にグリッドに打ち続けたMIDI対してサウンドやタイミングのズレを人間のように付加する機能がついています。
僕はCubaseのMIDIエフェクターで加工することが多いですが、Pro Toolsなどの機能がついていないDAWの方は活用することができると思います。音楽にグルーブを感じる時、機械から人間少し寄った場所。
人間から少し機械によった場所の二箇所だけです。
メトロノームにグルーブは感じる人はいないと思います。
参考記事です!
特殊な使用用途
これはちょっと特殊な使い方だと思いますが、ゲーム実況などの効果音出しやBGMの再生ストップ、クイズ番組の正解の音、罰ゲームが決まった時の音の再生にも使用することができます。
KORG nanoPAD 2 BK パッドコントローラ
このようなコントローラーにアサインしてこのパッドを押したら〇〇の音が出る。離したら音が止まるなど、効果音再生機としても使用できます。
ワンショットサンプルを配置して、ループ再生などが出来るのでシンキングタイムなど、手元でボタンを押している間ずっと効果音を再生し続けることも可能です。
まとめ
最近新発売された音源は音圧の潰れたサンプルを多く収録した商品が多く、最終的なMixの後半の段階でどうしても実機に勝てないと思うことが多々あります。
しかし、ソフトシンセを多く販売するという観点では、激しい音をたくさん入れた方が、パッと聞いた人が良いと勘違いして、購入数が多くなるのでプリセットは激しい音色が増えていきます。
どうしても、流行りの音色がたくさん収録されていくのは仕方のないことがとは思います。
また実機であれば、店頭でかかっているエフェクトをオフにして本当はどんな音が出るのかチェックすることができますが、ソフトシンセはデモを使用しないと確認することはできません。
かっこいい宣伝のYoutubeなどを確認するのみで購入するのは控えた方が良いと思います。
シンセの基本はまずエフェクトをオフにするです。
自分が気に入っている部分が、じつはエフェクト成分だったということに気がつくと思います。
ワンショット型のサンプルライブラリーの中古品はたくさん市場に出回っていると思うので、オリジナリティーを追求する意味でもぜひ導入を検討してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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