DAWを使って楽曲を作っていると、ふと楽器の音に対して疑問に思う瞬間が多々あります。
リハーサルスタジオで実際に鳴らすアンプの音とは違って、空気感や不確定性が足りない事に気がつきます。
しかし自宅でアンプを鳴らすことも出来ず、Kemper Profiling Amplifierなどのアンプ専用の機材に手を出していくのですがやはり実際にアンプを鳴らす音とは程遠い製品が多いです。
そこで登場するのがロードボックスという機材です。
アンプはヘッドとキャビネットというパーツが合体して出来ています。
キャビネット部分をロードボックスに変えて、直接ラインレベルの信号を取り出す機器です。(一体型の製品はコンボアンプと呼ばれていて切り離す事が出来ない製品もあります。)
実際のアンプからの電気信号を、ロードボックスの中の機器が受け止めてラインレベルを取り出す工程はアナログ領域でおこる不確定要素をうまく表現していて、現在のデジタル技術では再現出来ない領域だと思っています。
僕が内部完結型の方向に100%振り切れない点がこの部分だと思っています。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
ロードボックスを使用するには
自分がヘッドと呼ばれるアンプを持っているかを確認する
スピーカーアウトという出力が付いている機材を持っているかが重要です。
ロードボックスはキャビネットの変わりになる機材です。
マルチエフェクターのアウトを接続することは出来ません。
スピーカーアウトのΩ数を確認
ロードボックスは電気信号を、内部の機械がうけて止めてライン信号を取り出します。
その為入力される信号には限界値が存在します。
この限界値を超えると物理的に機械が破裂します。
実際に機器が破裂するので、使用には十分注意が必要です。
僕も実際に破裂させたことがあり、爆発音と焦げ臭い匂いがします。
大切な事は、所有しているアンプのΩをロードボックスと合わせる事とそれぞれのΩ数での最大入力な値を調べておくことです。
マスターボリュームは許容範囲を超えないように計算してシールなどを貼っておきましょう。
PALMER / PDI-03
クリーントーンはアンプに勝てるかもしれない
PALMER / PDI-03
2つのアウト(キャビネット、歪み成分)で素早い音質調整が可能
キャビネットのタイプと大きさを変更可能
アナログ回路でレイテンシー削減
音質
操作スピード
マニアック度
クール
僕がメインで使用しているロードボックスです。
Ω数も固定なので、たくさんのアンプを持っている方は使いにくいかもしれませんが音は1番好きです。
キャビネットアウトのキャラを選択出来るのと、別アウトのラインアウトの音を使用して複雑な音色も作成可能です。
特殊なファズなどを混ぜたり、少しの空気感を足したり、リバーブを足したり色々な音を組み合わせることが可能です。
このロードボックスを使用する時は、簡易的なミキサーも持っていると便利かと思います。
せっかくのアナログ機材で音を作ったのに、デジタル領域で音を混ぜる行為はもったいないと思います。
UNIVERSAL AUDIO / OX
空間に配置するサウンドが得意
UNIVERSAL AUDIO / OX
ルームマイクのバランスを調整が簡単
Ω数が可変式なのでどんなヘッドも接続可能
デジタル回路でプリセットを保存可能
音質
操作スピード
マニアック度
クール
より複雑な音作りを可能に出来るロードボックスです。
マイクの種類から想像するに、ハイゲイン系の音楽にはあまり向かない機材だと思います。
リードパートや空間系の音色作りには大変活躍する機材です。
デジタル機器になりますので、オーディオインターフェイスへの接続はデジタル接続をオススメします。
無駄なAD/DAは少ない方がレイテンシーなどの意味でも重要です。
TWO NOTES / Torpedo Captor
小スペースは宅録の強い味方
TWO NOTES / Torpedo Captor
プラグインを使用した細かいキャビネットシミュレーションも可能
Ω数は選択方式
リアルキャビネットのアッテネーターとしても使用可能
音質
操作スピード
マニアック度
クール
このメーカーも大変人気です。
色々な機能がついているモデルもありますが、ロードボックスの機能は出来るだけシンプルな製品の方が良いとも思っています。
重要なことは自分の所有しているヘッドの出力を活かせる製品かどうかです。
僕はロードボックスで使用する前提でアンプを購入していて過度に出力の大きいヘッドを買わないようにしています。
まとめ
オススメのロードボックスをご紹介しました。
アンプシュミレーターではまだまだ再現出来ない領域を表現するには、とても面白い製品だと思っています。
リアンプ回路としても使用出来ますので、トラックの空気感のコントロールとしても十分利用価値のある機材ですね。
僕はこのような使い方をしていて、色々な素材の音の加工をおこなっています。
DAWもいつかこの領域を表現できる日が来るとは思いますが、それまでは一部アナログパーツも導入して快適な宅録環境を構築していきたいと思います。
ネットで検索すると、ロードボックスに接続するようなミニアンプ製品も多く発売されていて、フルアナログで最高のアンプセクションを構築してみるのも良いかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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