今回はダイレクト・ボックス(DI、ディーアイ)についての記事を書きたいと思います。
一般的な家庭用オーディオインターフェイスにはHi-Zと書かれているインプットが付いているため、改めてダイレクト・ボックスを追加で購入される方はかなり少ないと思います。
商業スタジオなどで使用されているオーディオインターフェイスにはLineインしかついてないモデルが主流であるため、楽器の音を直接録音したい場合はダイレクト・ボックスを使用します。
ダイレクト・ボックスを使用しないと、もこっとした音質になったりしてしまうため必ず使用します。
宅録の音質向上を考えるとき一番の近道は、音声の入力の最初の部分にお金をかけることだと僕は思います。
ボーカルのレコーディングでは、マイクが人の声を電気信号に変える最初の機材です。
アンプシュミレーターが主流の、楽器録音ではダイレクト・ボックスが重要になってきます。
キーボードでもダイレクト・ボックスが最初の機材です。(今回はモノラルのDIを紹介します。)
時間軸の変化を味方につけるで少し解説したリアンプの作業も、DAWへ信号が戻る入り口はダイレクト・ボックスです。
良質なインプット機材でなければ、楽器本来の音が劣化した状態でデジタル化されます。
その後にどんな高級なプラグインで加工しても素材に問題があれば、音質向上は不可能です。
現在自分が使用しているモニター、オーディオインターフェイスに不満は全ないけど
楽器の音質を向上させたい
トータルリーコールと利便性を重視しているので作業はPC内部完結が良い
そんな方に向けた内容になります。
トータルリコール(PC完結型)に重点をおいている方への良質なインプットを実現する機材は、ヘッドアンプ、クロックなども存在しますが、今回はダイレクト・ボックス編です。
商業スタジオの定番COUNTRYMAN / TYPE85のような誰でも使用したことがあるような製品ではなく、宅録ならではの音質にこだわったダイレクト・ボックスを紹介していきたいと思います。
それでは詳しい内容に入っていきましょう!
なぜダイレクト・ボックスやHi-Zのインプットが必要なのか
ダイレクト・ボックスは、ミキシングコンソールにエレキギターやシンセサイザーを直接、接続するために開発されました。
インピーダンスを変化させて本来の楽器の能力を発揮させるための機械です。
ダイレクト・ボックスの中にはマイクレベルの出力が付いているタイプもあり、マイクインに挿して使うものもありますが、このタイプでは結局高級なヘッドアンプが必要になってしまいます。
今回僕が紹介するダイレクト・ボックスはLineレベルのアウトが付いているタイプの商品になります。
ですのでダイレクト・ボックスの後はオーディオインターフェイスのHi-ZではなくLineインに直接接続してオーディオインターフェイスに付いているヘッドアンプの影響を受けない商品です。
そのためレコーディングスタジオにダイレクト・ボックスを持っていくだけで、いつもと同じような音質でレコーディングの続きをおこなう事もできます。
G_2Systems / R.D.I
超高速広帯域無着色DI
G_2Systems / R.D.I
楽器本来の音を聴く為のDI
+24dBu Outを実現
増幅特性はハイエンドなHAよりも性能が良い
無着色
操作スピード
レコーディングでの登場回数
クール
原音を忠実に再現することに重視したダイレクト・ボックスです。
ゲインも小さいレベルから調整可能なため、どんな楽器でも接続することが可能です。
無着色のサウンドイメージを目標にしているため、音質調整する機能が2つほど付いています。
とても小さいので設置スペースも安心、100V仕様です。
家庭環境に優しい設計です。
とても小さいのでびっくりしました!
グランドリフトスイッチが付いていないので、G_2Systemsから発売されている、Gnd1も同時に購入することをお勧めします。(製作者のこだわりが感じられます。)
AVALON DESIGN / U5 SILVER
みんな知っているベーシスト用だと思われているDI
AVALON DESIGN / U5 SILVER
好みは大きく分かれる
ギターでも問題なし
こんなに大きいのにみんな使うということは?!
無着色
操作スピード
レコーディングでの登場回数
クール
ベーシストであれば、1度は購入を検討したことのあるダイレクト・ボックスだと思います。
Vacuum Tube VT-700 seriesが有名かと思いますが、ベースはU5で録音することがほとんどです。
マイクレベルのアウトもついていますが、僕は一度も使用したことはありません。
Universal Audio Apollo Twinなどを持っている人は、マイクレベルのアウトを使用するのも応用編としては面白いと思います。
マイクレベルからラインレベルに音を上げたときの質感がヘッドアンプによって色々違いがあり勉強になると思います!
少しクセのある音質だとは思いますが、ベースでは定番のダイレクト・ボックスです。
とても大きいので、スペースの確保は注意が必要です。(2Uハーフラックサイズです。)
Little Labs / pcp instrument distro 3.1
リアンプ機能も持つ高機能DI
Little Labs / pcp instrument distro 3.1
リアンプボックスとダイレクト・ボックスの機能付き
3つの回線で3台のアンプを同時に鳴らすことも可能
リアンプボックスの中で最高品質
無着色
操作スピード
レコーディングでの登場回数
クール
リアンプボックスとして一度、紹介したpcp instrument distro 3.1です。
ダイレクト・ボックスの機能も持っている機材になります。
音質はもちろん問題ありませんが、少し注意点があります。
入力のレベル調整ができないため、PRS Guitarsなどの、高出力のギターなどでは入力でレベルを受けきれない場合があります。
専用のアッテネータを自作して使用するか、高性能のボリュームペダルを使用してレベルを下げないと入力で歪んでしまうことになります。
僕はGMLのフェーダーを使用してレベルを下げています。
大型コンソールNEVE VRに付いていたフェーダーです!
これ1台を作業場所に置いておけば、簡単に音の加工をアナログ領域で作業できまし、リアンプも可能と本当に素晴らしい機材だと思います。
こちらのサイトで購入が可能です。
リアンプ・ボックスとしての使い方はオススメ宅録Reamp Box(リアンプ・ボックス)3選の記事を参考にしてください。
まとめ
現在たくさんのセール商品が、次々とメールで届いていると思います。
どんなに、高級なMacを購入しても
どんなに、たくさんのプラグインを購入しても
そこに入ってくる音が劣化した物であれば、良い音にはなりません。
そして、良い音から悪い音に変化させることは簡単に出来ますが、その逆は出来ません。
是非ダイレクト・ボックスの世界を楽しんでいただければと思います。
たぶん、その次にはシールドに興味が湧いてくると思います。
今回はオススメ宅録DI(ダイレクト・ボックス)3選という内容で解説させていただきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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